てんとう虫<瓢虫>にこんなにたくさんの種類がいるなんて、驚きました。
ナナホシ(七星)、トホシ(十星)※、ニジュウヤホシ(二十八星)※、
フタホシ(二星)、ヨツボシ(四星)、アカボシ(赤星)、シロジュウシホシ(白十四星)
キイロ(黄色)にダンダラ(段だら)、ウンモン(雲紋)おまけにハラグロ(腹黒)
カメノコ(亀の子)、ナミ(並)には二紋、四紋、紅型・・・。
みんな同じまあるい形。

短い足で、ちょこちょこ葉っぱや茎を歩いているのをみると、これはかわいく感じます。
ただ、中には困りものもいて、ニジュウヤホシテントウというのはジャガイモや、ナス科の作物を食べる害虫でした。
(上の※印の2つが作物荒らし)
こやつにやられて、ジャガイモの葉はあっという間にまっ茶色になってしまいました。
ジャガイモの葉を食べ尽くすと、今度はトマト、そしてナスへ移りハムハム。
ナスは葉っぱだけでなく、実もかじったりするので始末が悪い。


これがニジュウヤホシテントウ。下の部分が食べられてます。
食べ跡は陽に透かすと蝶の羽のような模様。意外に芸術的な食べ方。


てんとう虫の赤と黒のこの模様は、
「食べるとまずいぞ」という警戒色だそうです。確かにおいしそうではありません。
実際、てんとう虫は襲われると黄色い苦い汁を出すので
捕食者たちは口にいれてもすぐ吐き出してしまう。
それで次からはこの警戒色を見ても手を出さなくなると言われているそうです。

そんなわけで、このニジュウヤホシテントウには天敵がいません。
虫を敵とせずといえど、天敵の存在しない虫が大発生した時は、捕まえます。
捕まえるのに、これが結構神経を使います。
敵の気配を感じると、死んだふりをしてポロリと地面に落ちるので、
そーっと近づき、捕ります。

そういえば、畑に入っていくと、ぽとぽと落ちる虫が結構います。
<へびむし>もそうですが、みんな身を守る術を知っていて、
一心不乱に餌を食べているだけでなく、周りにも常に注意を払って、
懸命に生きてるって感じます。


ちなみに、てんとう虫の多くはよい子です。
アブラムシやカイガラムシ、はたまた菌類を食べてくれるので、
人間にとっての益虫。
畑にいるとうれしい存在です。
あの、まあるい形に点点模様はなんとも愛らしいものです。

というわけで、てんとう虫色々。
野菜にてんとう虫がついていたら、ちょこっと調べてみてください。



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